暖簾をくぐってレジで注文する際、迷わず押さえておくべき釜あげうどん長田in香の香 メニューの骨格はシンプルです。基本は「釜あげ」か、冷水で締められた「冷やし」の二者択一。麺の量は、小(1玉)、大(1.5玉)、特大(2玉)、そして複数名でシェアして食べる圧巻の「たらい」(小:約4.5玉/大:約9玉)がラインナップされています。
初訪問なら、絶対に王道の「釜あげ(小または大)」を選ぶのが鉄則です。そして、注文後に運ばれてくる巨大な陶器製の徳利(とっくり)こそが、この店の象徴です。熱湯のような温度に保たれた出汁が並々と注がれており、素手で触ると火傷する危険があるため、首に巻かれた厚手の布や専用の持ち手をしっかり握って猪口(ちょこ)に注ぎ込むのが現場の基本作法となります。
ここで重要なルールが存在します。公式のアナウンスにもある通り、つけ出汁はうどん1杯につき1杯が基準となっており、特大以上のサイズは丼やたらいの大きさに合わせてあらかじめ提供される出汁の数が決まっています。出汁の旨さのあまり序盤で飲み干してしまった場合や、麺湯で薄まるのを嫌って新しく補充したい場合は、追加1杯につき100円で気兼ねなく注文できるシステムです。この100円を惜しまずに常にフレッシュな出汁をキープすることが、最後の一口まで極上の風味を保つプロの裏技と言えます。
薬味の使い分けにも美学があります。最初はネギも生姜も入れず、純粋な出汁と麺だけでその圧倒的な芳香を確かめてください。中盤からすりたての生姜を少量投入することで、イリコの輪郭がさらに鋭く際立ち、後半に揚げ玉を少し加えることでコクが劇的に深まります。