Awesome City Clubの代名詞とも言えるのが、atagiとPORINが織りなす極上のツインボーカルだ。男性目線と女性目線の交錯。その視点の往来が、脚本家・坂元裕二の描く「等身大でどこか不器用な日常」に鮮やかな立体感を与えている。
atagiのエモーショナルで情緒豊かな歌声に、PORINの透明感あふれるどこか儚い声線が重なる。ふたつの声が交差した瞬間に生まれる切なさは、映画の主人公たちが重ねた会話の熱量や、二度と戻らない季節の匂いをまざまざと蘇らせる。優れたストーリーテリングと音楽的実験が見事に衝突し、幸福な化学反応を起こした稀有な例と言えるだろう。