スキャンダルによって一時は表舞台から姿を消した乙武氏ですが、2018年頃から新たなテクノロジー分野で再始動を果たします。その代表格が、ソニーコンピュータサイエンス研究所(Sony CSL)の遠藤謙博士らと共に取り組んだ「OTOTAKE PROJECT(義足プロジェクト)」です。
生まれつき両腕と両足の大部分がない先天性四肢切断の乙武氏が、最先端のロボティクス技術を駆使したロボット義足を装着し、自力で二足歩行を行うという前例のない試みでした。過酷な筋力トレーニングと歩行訓練を重ね、公の場でスタジアムを歩行する姿や、国立競技場でのデモンストレーションは国内外のメディアから高い評価を獲得しました。
「テクノロジーの力で人間の身体的な制限を取り払う」というこの取り組みは、かつての不倫騒動で失墜したイメージを覆すだけでなく、科学技術の発展とパラスポーツの枠組みを拡張する重要な社会的成果として広く認知されています。