極めてシンプルに整理しましょう。自動詞は、動作の対象(目的語)を必要とせず、そのもの自体が動いたり、ある状態になったりすることを表します。「窓が開く」「お湯が沸く」「電気が消える」などがこれに当たります。視点はその現象そのものに向いており、誰がそれをやったのかは問題にされません。
対する他動詞は、動作を働きかける対象(「〜を」で表される目的語)を必要とします。「窓を開ける」「お湯を沸かす」「電気を消す」といった具合です。ここには明確に、意思を持った「行為者」の存在が影を落としています。この二者の境界線は、単なる文法上のルールを超えて、私たちが世界をどう捉えているかという認知のあり方そのものを示しているのです。