では、私たちは日々の生活の中でどのようにこのメソッドを活かすべきなのか。森川氏が説くアプローチは驚くほど具体的で、今日からすぐに実践できるものばかりだ。
第一歩は、「今日できなかったこと」を数えるのをやめ、「できたこと」に目を向けること。例えば、朝起きられなかったときに「自分はダメだ」と責めるのではなく、「起き上がって顔を洗った」という事実に対してOKを出す。基準をあえて引き下げ、小さな達成感を脳に蓄積させていく。
第二に、不安を感じたときは「不安になってはいけない」と打ち消すのではなく、「自分は今、緊張している」と声に出して認めること。感情にラベルを貼って客観視するだけで、扁桃体の興奮は収まり、冷静な判断力が戻ってくる。メンタルとは生まれつきの才能ではなく、誰でも後天的に鍛えられる筋力のようなものなのだ。