死亡事故の噂自体はデマであるものの、トゥクトゥクという乗り物自体が抱える危険性と事故リスクは決して軽視できません。特に熱海という土地柄は、車両の構造的弱点が最も露呈しやすい過酷な環境を備えています。
第一に挙げられる事故原因は、車両特有の「三輪構造によるスタビリティ(安定性)の低さ」です。一般的な四輪車と異なり、前1輪・後2輪のトライク構造は前輪側の踏ん張りが効きません。特に後部座席に乗客を乗せた状態では車両後方に重心が偏り、下り坂で急ブレーキを踏みながらハンドルを切ると、慣性の法則によって外側へ激しく傾き、あっけなく横転してしまいます。
第二の要因が、熱海特有の「すり鉢状の険しい地形」です。熱海駅から海岸沿い、熱海城、梅園方面へと続くルートは、最大傾斜10度を超える急勾配やつづら折りのカーブが連続します。観光気分の高揚からスピードを出しすぎた状態での下り坂走行や、曲がりきれずにパニックブレーキをかける運転操作が、車体バランスを一気に崩す直接の引き金となっています。