ドラッグストアやバラエティショップのコスメ売り場では、「皮脂崩れ防止下地」「ポアプライマー」「コントロールカラー」が同一のコーナーに並べられており、消費者の深刻な混乱を招いています。ここで、ネット上で散見される代表的な3つの誤解を是正しておかなければなりません。
1つ目の誤解は、「皮脂崩れ防止下地があればプライマーは不要」という思い込みです。皮脂崩れ防止下地は、主として酸化亜鉛などの粉体によって分泌された皮脂を固化・吸着し、顔全体のテカリを防ぐ液体アイテムです。一方のポアプライマーは、開いた毛穴の影やキメの乱れという「物理的な深さ」を埋める充填剤です。テカリは防げても毛穴のポツポツとした影が消えない人は、皮脂崩れ防止下地だけで済ませず、ポアプライマーをピンポイントで仕込む必要があります。
2つ目の誤解は、「全顔にプライマーを塗れば陶器肌になれる」という幻想です。毛穴の凹凸を埋めるシリコンポリマーを顔全体、特に皮膚の薄い目元や口元、乾燥しやすいUゾーンにまで塗布すると、肌の水分蒸散が妨げられたり、表情の動きにシリコン膜が追従できずにひび割れを起こしたりします。ビオラウンジ等の大人女性向け美容レポートでも警鐘が鳴らされているように、30代以降の肌にプライマーを全顔使用すると、夕方の乾燥小ジワを激化させる致命傷になり得ます。
3つ目の誤解は、コントロールカラーとの役割混同です。小鼻の赤みを消すグリーンの下地と、毛穴の凹凸を消すプライマーは機能が完全に独立しています。赤みと毛穴開きの両方が気になる場合は、「ポアプライマーを小鼻のキワに薄く埋め込み、その上からグリーンのコントロールカラーを軽く重ねる」というように、質感補正の上に色補正を重ねるのが正しいアプローチです。