かつては「鋼のメンタル」といえば、どんな衝撃にもビクともしない硬固な精神を指すと考えられていました。しかし、レジリエンス心理学の領域では、硬すぎる素材ほど許容量を超えた瞬間に粉々に砕け散ることが実証されています。
真に強靭なメンタリティとは、柳の木のように風雨に合わせてしなる「回復力(レジリエンス)」そのものです。衝撃を真っ向から受け止めて耐え忍ぶのではなく、適度に受け流し、凹んだとしても元の状態へスピーディーに戻る復元力こそが本質といえます。
日々の負荷に対するストレス耐性の高め方においても、我慢を美徳とするアプローチは逆効果です。適切な休息を取り入れ、自分の感情をありのまま認めるセルフコンパッション(自己への慈悲)を身につけることこそが、結果として持続可能な鋼のメンタルの作り方へとつながります。