「まさか自分の投稿が開示対象になるとは思わなかった」
実際に発信者情報開示請求を受けたある投稿者は、弁護士の元を訪れた際にそう漏らしたという。SNSのタイムライン上で流れてくる噂話に尾ヒレを付け、軽い気持ちでリポストしたり、攻撃的なコメントを付け加えたりする。本人にとっては「日々の憂晴らし」や「みんな言っていること」程度の認識かもしれないが、受け手側にとっては精神を削り取る暴力そのものだ。
特に近年は、トレンドワードに便乗してPVやインプレッションを稼ぐ「コピペアカウント」や「ネットニュース風のまとめ動画」が爆発的に増えた。閲覧数を伸ばすため、事実無根の疑惑や過激なタイトルが日常的に流布される。その言説をそのまま鵜呑みにしたユーザーが、コメント欄でさらに言葉を鋭利にして拡散していく。悪性の連鎖が、アイドルの尊厳を日常的に脅かす時代になってしまった。