事故後、地域住民や自治体による強く切実な要望を受け、長年の懸案事項であった「東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近連続立体交差事業」が本格的に始動した。対象となった区間は竹ノ塚駅を中心とする前後約1.7キロメートル。踏切を完全に撤去し、鉄道を高架化するという大規模な都市改造プロジェクトである。
事業は東武鉄道と足立区、そして東京都が強力に連携して推進した。過密なダイヤを維持しながら既存の線路を高架化する工事は極めて高度な技術と年月を要したが、段階的な切替工事を経て、ついに地域を長年分断してきた危険な踏切群は姿を消した。線路によって南北・東西に隔てられていた街が一つに繋がり、日常的な交通渋滞の解消と歩行者の安全が同時に達成された都市空間の変貌は、日本の鉄道整備史においても特筆すべき成果といえる。