「JAM」とほぼ同時期に制作され、対比として議論されることの多いシングル「SPARK」の存在も忘れてはならない。「SPARK」が疾走感溢れるグラムロックの王道を突き進み、アリーナを熱狂させるエネルギーに満ちていたのに対し、「JAM」はオルタナティヴ・ロック的な暗鬱さと個人の孤独を掘り下げた究極のセルフドキュメンタリーだった。
この極端な振れ幅こそがバンドの真骨頂であったが、ポップで華やかなイエモン像を期待していた層にとっては、「JAM」の放つ泥臭く暗い情念は受け止めきれないものだった。「SPARK」のような爽快感を求めて楽曲を開いたリスナーが、「JAM」の重圧に叩きのめされ、結果として「この曲は嫌いだ」と拒絶反応を示すケースは当時から多発していたのだ。