両親を鬼に殺害され、命を救ってくれた悲鳴嶼行冥を頼って鬼殺隊へと身を投じた胡蝶姉妹。しかし、最愛の姉であるカナエまでもが上弦の弐・童磨の手によって命を落とす。この凄惨な過去こそが、しのぶの運命を決定づけた。
自らの小柄な体躯では鬼の首を切り落とせないという致命的な弱点を、彼女は藤の花から精製した特製の毒と、突刺に特化した独自の「蟲の呼吸」で補った。吾峠呼世晴が生み出したこの設定は、圧倒的な力を持つ強者に知性と工夫で挑むという、人間讃歌の極致を示している。笑顔の下に隠された猛毒は、死していった家族と仲間たちへの執念の結晶にほかならない。