この大ヒットの火付け役となったのが、宮古島を拠点に塩の可能性を追求し続けてきた株式会社パラダイスプランだ。代表の西里長富氏は、島の豊かな自然が生み出す地下海水を活かした塩づくりに人生を捧げてきた人物である。
社内で立ち上がった「雪塩さんど開発プロジェクト」の道のりは、平坦ではなかった。製菓・食品製造業における従来の常識では、塩はあくまで甘さを引き立てる「隠し味」に過ぎない。だが開発チームが目指したのは、塩そのものが主役として立ち上がりつつ、チョコレートやクッキー生地と完璧に調和するかつてない味覚体験だった。
湿度の高い沖縄でクッキーの軽快な歯ざわりを維持し、口どけの良いホイップチョコにきめ細やかな塩をムラなく均一に分散させる。無数の試作と失敗を繰り返した末に、現在の黄金比率が誕生した。