個人年金の確定申告は必要か?利益20万円の分かれ道と還付の全貌

個人年金の確定申告は必要か?利益20万円の分かれ道と還付の全貌

個人年金の確定申告は必要か?利益20万円の分かれ道と還付の全貌とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

国税局OBの税理士や大手生命保険会社のライフプラン相談窓口を取材すると、契約者が誤解によって招くトラブルが後を絶ちません。公の相談窓口や大手知恵袋サイトに寄せられるリアルな声を検証すると、主に二つの「致命的な思い込み」が浮き彫りになります。

「会社の定年延長で給与をもらいながら、60歳満期の個人年金を年70万円受給し始めました。保険料を引いた利益は年間18万円だったので『20万円以下だから完全に無税で何の手続きもいらない』と安心していたところ、翌年秋に市役所から住民税の督促とお尋ね通知が届いて青ざめました」(都内勤務・62歳男性の相談事例)

ここに潜むのが、税務の現場で長年警告され続けている「個人年金受給時の住民税申告」の罠です。「20万円以下申告不要」という規定は、あくまで国の「所得税法」に限定された事務軽減措置(少額不追究の特例)に過ぎません。地方税である「住民税」にはこの20万円ルールが一切存在しないのが冷酷な税法上の事実です。

所得税の確定申告を行った場合はそのデータが税務署から全自動で居住地の市区町村税務課へ連携されますが、所得税の確定申告を免除されたからといって市区町村役場への住民税申告まで免除されるわけではありません。利益が年間数万円であっても、給与以外の所得がある場合は自治体の窓口または郵送・マイナポータル等で住民税申告書を提出しなければ、「住民税の無申告」として延納金や過年度分の遡及課税を請求される構造的リスクを孕んでいます。

渡辺 美咲
Author

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。