高山なおみさんの読者にとって、長年連れ添った夫であり工作家・発明家のスイセイ(久住スイセイ)さんは、『日々ごはん』をはじめとする日記作品に欠かせない登場人物でした。互いの才能を認め合い、独特の距離感で支え合ってきた二人の関係性は、多くの読者にとって理想の夫婦像の一つとして映っていました。
しかし、神戸移住をきっかけに始まった別居生活は、単なる一時的な距離置きにとどまりませんでした。長い時間をかけて互いの心と向き合い、対話を重ねた結果、二人は正式に離婚(別離)という道を選択することになります。
この別離のプロセスは、著書『自炊。何にしようか』や『帰ってきた 日々ごはん』シリーズの中で、痛みを伴いながらも極めて誠実に綴られています。決して相手を憎んでの破綻ではなく、お互いがこれからの人生を自分らしく全うするための前向きな決断であったことが明かされており、同世代をはじめとする多くの読者から深い共感と支持を集めました。