日本国内で混乱が生じる最大の要因は、ドライカレーという言葉の中に複数のスタイルが混在している点にあります。日本の食文化において、ドライカレーは大きく3つの形態に分類されます。
1つ目は「三島丸発祥の挽肉煮込みペースト載せ型」です。白米の上に、水分を限界まで煮詰めたスパイシーなひき肉餡をトッピングするクラシックな洋食スタイルです。
2つ目は「炒飯・炒めご飯型」です。冷やご飯をカレー粉や具材と一緒にフライパンで炒め合わせたもので、喫茶店や家庭の軽食、冷凍食品などで最も広く定着しています。チャーハンとの違いは「中華調味料やごま油ではなく、カレーパウダーやソースで味付けすること」にあります。
3つ目は「生米から炊き込むピラフ型」です。カレー風味のスープで生米と具材を炊き上げる洋食技法で、パラリとした本格的な仕上がりが特徴です。
一方で「ひき肉カレー」と呼ばれるものは、一般的な日本のとろみがあるカレールーをベースに、角切り肉の代わりにひき肉を使って短時間で仕上げた家庭料理を指すことが多く、これもキーマカレーの広義のバリエーションに含まれます。