島木譲二の代名詞といえば、自身の胸板を素手で力強く叩く「パチパチパンチ」や、灰皿で頭を打つ「ポコポコヘッド」である。体を張ったシンプルかつ力強いパフォーマンスは、言葉の壁を軽々と超えるインパクトを持っていた。吉本新喜劇に彗星のごとく現れた彼は、一瞬で観客の心を掴み、劇場のボルテージを最高潮へと引き上げる唯一無二のコメディアンとして確固たる地位を築き上げた。
しかし、その華やかなスポットライトの裏には波乱に満ちた半生が存在した。芸人になる以前はプロボクサーとしてリングに立ち、過酷な勝負の世界で肉体を鍛え上げていたのだ。その過酷な下積みと勝負師としての度胸があったからこそ、どんな大舞台でも物怖じしない度胸と、命がけで観客を楽しませる圧巻のパフォーマンスが生まれたと言える。