耳にピアス穴を開けた生徒に対する「特別指導」や「別室登校」。単に装飾品を着用していない、あるいは透明なピアススタッドを装着しているだけにもかかわらず、学校側が強烈な不利益処分を下す実態が浮き彫りになっている。進学や就職に直結する内申書への「問題行動」の記載をちらつかせ、生徒や保護者に黙従を強いる構造が定着しているのが現状だ。
しかし、過去の裁判例を紐解くと、学校側の裁量権が無限ではないことがわかる。髪型や服装、身だしなみを理由とした過度な処分について、裁判所は「客観的な合理性と社会的相当性を欠く場合は違法」と判示してきた。耳に穴を開けた事実のみをもって停学や推薦取り消しを行う指導方針は、裁判になれば学校側が敗訴するリスクを多分に孕んでいる。