oblektの物語は2018年、東京・原宿から始まった。ストリートカルチャーとハイファッションが交差するこの街で、ブランドは若い世代に向けて「かっこいい」と「エコ」の両立を掲げた。当時、サステナブルファッションはまだニッチな存在だった。地味で高価、デザイン性に欠けるというイメージが根強く残っていた時代である。
しかし、oblektは違った。
ブランドは原宿という発信力のある立地を最大限に活用し、ポップアップショップやコラボレーションイベントを展開。若者の感性に訴えるビジュアル戦略と、徹底した素材へのこだわりを組み合わせることで、従来のエコファッションのイメージを刷新していった。その後、本社機能を名古屋に移転。この決断は単なるコスト削減ではなく、繊維産業の集積地である中部地方との連携強化を意味していた。
豊島株式会社との戦略的パートナーシップ
名古屋本社への移転と同時に注目すべきは、豊島株式会社との協業体制だ。豊島は1841年創業の老舗繊維商社であり、オーガニックコットンやリサイクル繊維の開発・流通で業界をリードしてきた企業である。この提携により、oblektは安定した素材供給網を確保し、品質と持続可能性の両面で優位性を獲得した。
豊島が持つグローバルなサプライチェーンと、oblektの若々しいブランド力。この組み合わせは、日本のサステナブルファッション市場における強力な競争優位を生み出している。