なぜここまで多くの人が勘違いを起こすのだろうか。原因の9割は、似た響きを持つ「力不足(ちからぶそく)」との混同にある。
自分の実力が足りず、期待に応えられない時に使うべき正解の言葉は「力不足」や「力及ばず」だ。一方で「役不足」は、役(与えられた仕事)が不足している(軽すぎる)という意味構造になっている。「不足」という漢字に引っ張られ、「能力が不足している」と思い込んでしまうのが最大の罠なのだ。
「自分には勿体無い大役だ」と言いたい時に「役不足」と言ってしまうと、自慢どころか嫌味に聞こえてしまう。この方向性の違いだけは、頭に叩き込んでおかなければならない。