史実として避けて通れない新選組の終焉と、病魔に冒される沖田総司の運命。あまりにも過酷な現実を前に、物語がどのような結末を迎えるのかは長年の大きな焦点であった。最終話で描かれたのは、単なる悲劇の消費ではない。散りゆく桜の木の下、呼吸すら愛おしいかのような静寂の中で交わされた言葉は、観る者の胸を直接締め付けた。
武士としての誇りを貫こうとする「清三郎」と、一人の女性としての「セイ」の双方を深く理解し、受け止めていた沖田。歴史の激流に飲み込まれながらも、ふたりが心の中で築き上げた絆は、死や時代の終わりすら超えた「永遠」として画面に刻まれていた。事実を歪めることなく、それでいて創作としての圧倒的な救いを与える手腕は、まさに奇跡的な描写と評するほかない。