加害者たちが再犯や逃亡を繰り返す陰で、被害者遺族の苦しみは40年近い歳月を経てもなお、癒えるどころか深まり続けている。事件はひとりの尊い命を奪っただけでなく、残された家族の日常をも粉々に破壊した。
被害者の父親は、最愛の娘を理不尽かつ残虐に奪われた絶望と無念のなか、心身を病み、無念を抱えたままこの世を去った。母親もまた、事件の記憶と娘の苦痛を思い返す日々に苛まれ、今も深い悲嘆の底でひっそりと暮らしている。加害者側から形式的な謝罪文が送られてきたことはあっても、直接の真摯な謝罪や、納得のいく損害賠償の支払いが全うされた形跡はない。
法が定めた刑期は終われば釈放されるが、遺族の背負う刑期には終わりがない。命日を迎えるたびに現場周辺に捧げられる花束と静かな祈りは、奪われた未来の重さと、司法が決して埋めることのできない不条理を無言で訴えかけている。