ところで、この花の名前にふと疑問を感じたことはないだろうか。名前に「トルコ」と付きながらトルコ原産ではなく、分類上もキキョウ科ではない。原産地は北アメリカの乾燥地帯であり、学名は「ユーストマ」、リンドウ科の植物である。
かつての原種は、一重咲きの素朴な紫色の野花に過ぎなかった。それを現在の豪華な八重咲きや多彩なグラデーション品種へと劇的に開花させたのは、実は日本のブリーダーたちの並々ならぬ執念と技術力だ。戦前から積み重ねられた日本の品種改良の歴史が、今や世界中のフラワーショップを飾る「トルコキキョウ」を生み出した。花言葉にある「希望」や「誇り」は、まさにこの情熱的な奇跡の歩みそのものを物語っているかのようだ。