ドラマ終盤、美和は冬彦の異常な束縛と暴力的な執着から逃れるため、ついに離婚を決意して家を出ます。しかし、冬彦の執着は収まらず、美和を連れ去り山小屋に監禁するなど狂気の行動はエスカレートしていきました。
最終回では、冬彦が美和とともに心中を図ろうとする極限の修羅場が描かれます。駆けつけた洋介や母・初代の必死の説得により、最悪の事態は回避されました。息子を自らの所有物のように束縛してきた初代が「もう美和さんを自由にしてあげて」と涙ながらに訴え、精神的なへその緒を断ち切った瞬間、冬彦の狂気は静かに霧散します。
冬彦は正式に離婚届に署名し、美和を解放。ラストシーンでは、地方の研究所へと異動し、蝶の研究に没頭しながら穏やかな笑顔を浮かべる冬彦の姿が映し出されます。一方、幾多の過酷な試練を乗り越えた美和と洋介は再び結ばれ、祝福の中で新たな人生へと歩み出しました。
単なる悪役の破滅ではなく、歪んだ母子関係からの解放と自立を描いたこの結末こそが、本作を単なるサイコスリラーにとどまらない名作たらしめた要因です。