コメディの第一人者として揺るぎない地位を築く一方で、近年彼が魅せたシリアスな深みは映画界に大きな衝撃を与えた。映画『さが』で見せた圧倒的な熱演は、これまでのイメージを劇的に覆すものだった。
娘を探し求める父親の葛藤と、内に秘めた歪んだ暗部を見事に体現し、観る者に息をのませるほどのサスペンス映画として作品を成立させた。底知れぬ狂気と悲哀が同居するその演技は、海外の映画祭や批評家からも極めて高い評価を獲得。コメディアンとしての顔と、暗黒の深淵を覗かせる名優としての顔――その振れ幅の広さこそが、彼がトップを走り続ける理由なのだ。