『子連れ狼』で大五郎を演じた子役たちの「その後」は、芸能界の華やかさと過酷な現実が交錯する極めて対照的な足跡を辿っています。
萬屋錦之介版の大五郎・西川和孝氏の栄光と転落
テレビドラマ第1・第2部で大五郎を演じ、日本中に大ブームを巻き起こした西川和孝氏は、引退後に波乱に満ちた道を歩みました。中学進学を機に芸能界を退き、高校卒業後は水泳インストラクターとして活動。1989年には22歳の若さで当時の新潟県白根市(現・新潟市南区)の市議会議員選挙にトップ当選を果たし、「大五郎議員」として大きな注目を集めました。
しかし、任期満了後に始めた飲食業や不動産投資の失敗で多額の借金を背負い、資金繰りに行き詰まった末、1999年にタイ・パタヤで知人の日本人男性を殺害して現金を奪う強盗殺人事件を起こします。国際手配の末に逮捕され、裁判で無期懲役の判決が確定し、現在も刑務所に服役しています。昭和の国民的人気子役が辿ったあまりに暗い末路は、当時の社会に大きな衝撃を与えました。
映画版の大五郎・富川晶宏氏の現在と「人違い」による風評被害
一方、若山富三郎氏主演の映画版全6作で大五郎を演じ切った富川晶宏氏は、西川氏とは対照的に堅実な人生を送っています。子役時代にその演技力を高く評価された富川氏ですが、学業専念のため芸能界を引退。成人後は一般企業の会社員・実業家として社会に出ました。
インターネット上では長年、「大五郎役の子役が事件を起こした」というニュースの見出しだけが独り歩きし、富川氏が事件の当事者であるかのような重大な誤認・風評被害が発生していました。富川氏は事件とは一切無関係であり、一般人として平穏な生活を送っています。
平成版の大五郎・小林翼氏の着実なステップ
2002年から北大路欣也版で大五郎を演じた小林翼氏は、子役として『子連れ狼』のほか多数のドラマや映画、アニメの吹き替え(ディズニー作品など)で実績を重ねました。成長とともに学業へシフトし、芸能界の第一線から離れた後も健全な青年期を過ごしています。