今季、店内で異彩を放っているのが、完全予約制で提供される季節限定デセールコースだ。皿の上に描かれるのは、旬のハーブと国産の厳選フルーツが織りなす圧倒的な立体感。シェフパティシエは「甘さの強弱だけでなく、温度の移ろ増や香りの余韻、歯ごたえのコントラストを極限まで計算し尽くしている」と語る。
中でも圧巻なのは、オーダーを受けてから焼き上げる薄皮のスフレと、マイナス196度で急速冷凍したフレッシュハーブのアイスパウダーが融合するメイン皿だ。温かさと冷たさが口腔内で交錯する快感は、まさにその場・その瞬間に立ち会った者だけに許された贅沢。一口ごとに変化する表情は、スイーツの域を超えたアート体験と言っていい。