近年、夏のマラソンを取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。8月下旬の札幌は、かつての涼冷な気候から一転、最高気温が30度を超える日も珍しくない。直近の気象データを分析すると、午前9時のスタート時点で既に気温は25度近くに達し、湿度が60%を超えるタフなコンディションがランナーを待ち受ける。
大量の発汗による脱水症状と急速な体温上昇。スタミナは容赦なく削り取られる。水分補給のタイミングや塩分摂取を一度でも見誤れば、足は一瞬で動かなくなる。天候の変化を見極め、身体が発する微細な信号を察知する冷徹なセルフコントロールこそが、生き残るための絶対条件だ。