東京と大阪で制作を分担する変則的な放送形態も、番組の魅力を多角化させる大きな要素であった。東京発の放送では、愛川欽也が持ち前の庶民的で軽妙な語り口を武器に、都市生活者のリアルな本音を巧みに引き出してみせた。
一方、読売テレビが制作を担当した大阪発の放送では、直木賞作家である藤本義一が重厚な存在感を放った。藤本は上方文化の粋と人情を背景に、単なる娯楽番組にとどまらない深い社会批評性を番組に注入した。日本テレビ放送網と読売テレビという東西のふたつの拠点から発信される異なるカラーが競い合うことで、番組は単一のトーンに染まることなく、多層的な熱量を生み出し続けたのである。