歌詞の中に散りばめられたランドマークは、単なる地理的ガイドにとどまらない。それぞれが情動を揺さぶる強烈な象徴として機能している。「青葉城」は変わらぬ歴史と佇まいを、「広瀬川」は二度と戻らない時の流れを、そして「七夕の飾り」は一瞬の華やかさとその後に訪れる寂しさを象徴する。
季節が巡り、街の姿が変わろうとも、歌詞に刻まれたこれらの光景は聴く者の脳裏に鮮烈な映像として浮かび上がる。まるで上質な短編映画を一本観終わったかのような読後感を与えるのは、情景描写と心理描写が寸分の狂いもなく融合しているからに他ならない。仙台を訪れたことがない人間でさえ、杜の都の風の匂いを感じ取ることができるのだ。