時計の針を1981年に戻してみよう。この曲は、菅原文太が主演を務めた異色の刑事ドラマ『警視庁殺人課』のエンディングテーマとして世に送り出された。泥臭く、命がけで事件に立ち向かう男たちのドラマの最後に流れる、あまりにも美しく、そして儚いバラード。そのギャップが当時の視聴者の心に深く突き刺さった。
杉村尚美の透明感がありながらも、どこか影を帯びたボーカルは、ドラマの余韻を何倍にも膨らませる力を持っていた。毎週金曜日の夜、テレビから流れるその歌声を楽しみにしていた世代にとって、今回の再ヒットは青春時代の記憶を鮮烈に呼び起こすトリガーとなっている。