劇的な進化を遂げる一方で、原点であるスタンダードなロングセラー商品の価値も再定義されている。1955年の発売以来、ほとんど原材料を変えていない「カンロ飴」のシンプルかつ重厚な味わいが、エモーショナルな価値として若い世代に再発見された。
香料や着色料を一切使わず、醤油と糖分の絶妙な加熱反応が生み出す深いコク。余計なものを削ぎ落とした純粋さと「エモい」昭和レトロの波が合致したことで、かつての「お年寄りの飴」という古いイメージは跡形もなく消え去った。若い世代が日常的に持ち歩くバッグの中に、あのレトロなパッケージが当然のように収まっている。