1981年3月から4月にかけて、本土復帰から9年が経過した沖縄の街を激震が走った。那覇市および宜野湾市において、飲食店の女性経営者2名が相次いで殺害され、売上金などが奪われる凄惨な強盗殺人事件が勃発したのである。
現場に残された物証や周辺の聞き込み捜査から、警察は当時48歳だった飲食業経営の男を容疑者と特定。男の行方を追う大規模な捜査網が即座に敷かれた。凶行の背景には個人的な金銭トラブルや執着があったとみられているが、事件発生から間もなく、男は忽然と姿を消した。捜査線の前から完璧に気配を消し去ったのである。