ホストクラブの象徴とも言える「シャンパンタワー」。今や全国の夜の街はもちろん、様々なイベントでも見られるこのパフォーマンスは、昭和の歌舞伎町で誕生したとされる。グラスをピラミッド状に積み上げ、頂上からシャンパンを注ぎ込む演出は、視覚的なインパクトとともに「成功」と「富」を最も贅沢に表現するパフォーマンスとして一気に定着した。
当時は、まさに「ギラギラ」という言葉が相応しい時代だった。ホストたちはゴールドの高級腕時計を身につけ、外車を乗り回し、己の欲望と野心を包み隠さずに突き進んでいた。そのギラギラしたエネルギッシュな美学に、客たちも魅了され、共犯関係のように夜の宴を楽しんでいたのだ。装飾過多なファッションと強烈な個性がぶつかり合う空間は、当時の社会全体のエネルギーを凝縮した鏡でもあった。