テレビ東京が誇る長寿枠『土曜スペシャル』から生まれたこのコンテンツは、日本のテレビ放送事業におけるドキュメンタリーバラエティのあり方を根本から変えた。かつての旅番組といえば、観光スポットやグルメ情報を台本通りに紹介するスタイルが主流だった。しかし、本作は一切の台本を排除した。
バスがなければ歩く。案内所が閉まっていれば自力で住民に聞き込みを行う。この容赦ないリアル演出は、演出過多になりがちだった当時のテレビ界に鮮烈な衝撃を与えた。台本のないリアリティ番組のパイオニアとして、視聴者が演出家の意図を超えた予測不能なドラマに没入する仕組みを完璧に作り上げたのである。