彼の俳優としての原点を振り返る上で欠かせないのが、W主演を務めたドラマ『高良くんと天城くん』での鮮烈なパフォーマンスだ。甘酸っぱくも切ない高校生たちの心理描写を見事に演じ切り、繊細な表情の変化で視聴者の心を揺さぶった。恋愛ドラマという枠組みの中で見せたあの無垢な存在感は、単なるビジュアルの美しさだけではなく、役への深い没入があったからこそ生まれたものだ。
あの作品で培った「言葉に頼らない感情の表現」は、現在のキャリアにおいても揺るぎない土台となっている。役の葛藤を自分のものとして咀嚼する能力は、この時期に急速に磨かれたと言えるだろう。