こうした混乱に対し、神社を包括する神社本庁や、主要な仏教宗派が加盟する全日本仏教会も警鐘を鳴らし続けている。御朱印は単なる記念品や商品ではなく、授与品(宗教的な授与物)であるという原点を忘れないよう注意を促す。
しかし、多くの寺社が宗教法人として境内を維持・管理していく上で、拝受料(初穂料・納経料)が貴重な経営資源となっている現実も見逃せない。少子高齢化が進む地方において、御朱印を目当てにした参拝客の増加は、地域全体の観光業を潤す経済効果ももたらしているからだ。
信仰の尊厳を守ることと、参拝者を受け入れて寺社を存続させること。この相反する葛藤の狭間で、現場の苦悩は深まるばかりだ。