なぜこれほどまでに詐欺被害が深刻化しているのか。背景には、びわ湖大花火大会を巡る環境の構造的な変化がある。
近年、安全管理上の理由や警備費用の増大から、主催者側は無料の観覧エリアを大幅に削減。有料観覧席の拡充を進めてきた。しかし、需要に対して供給が圧倒的に不足しており、チケットの抽選倍率は数十倍から百倍近くに跳ね上がっている。
さらに、大津市内のホテルや周辺の宿泊施設も一年前から予約が埋まり、プレミアム価格化が進む。「せっかく旅行の計画を立てたのだから、どうしても花火を見たい」という焦燥感が生じ、正規ルート以外に手を伸ばしてしまう心理的トラップが生まれているのだ。