この言葉のルーツには、大きく分けて二つの説が存在する。最も広く知られているのは、単に「銀座をぶらぶら歩く」という行動の略称とする説だ。大正時代、モダンボーイ(モボ)やモダンガール(モガ)と呼ばれた若者たちが、最先端のファッションに身を包んで銀座のメインストリートを闊歩した。彼らにとって、この街を歩くこと自体がステータスだったのだ。
一方で、コーヒー愛好家の間で根強く支持されているのが「銀座のカフェーパウリスタでブラジルコーヒーを飲む」という説である。大正初期、慶応義塾の学生たちが授業の合間に銀座へ繰り出し、当時としては画期的だった安価で美味しいブラジルコーヒーを楽しんだ。この行動を指して学生言葉として生まれたという見解だ。どちらの説が正しいにせよ、この言葉が誕生した背景には、常に「時代の最先端を行く若者文化」があったことは間違いない。