周囲から「顔色が悪い」と指摘される際、肌の色調によって疑われる原因は大きく異なります。鏡の前で自然光を浴びながら、自分の肌がどのような色合いに変化しているかを観察してみましょう。
まず、全体的に血の気が引いたように見える青白い顔色の場合、最も疑われるのが貧血です。血液中のヘモグロビン濃度が低下すると、全身に十分な酸素が行き渡らなくなり、毛細血管の赤みが肌表面から失われます。特に立ちくらみ、動悸、息切れ、爪のスプーン状変形などを伴う場合は、鉄欠乏性貧血をはじめとする血液トラブルの可能性が濃厚です。
一方、肌全体がどんよりと黒ずみ、透明感が失われた土色の顔色が見られるときは、肝臓や腎臓の機能低下に警戒が必要です。肝臓の解毒機能や腎臓の老廃物排出機能が滞ると、代謝されなかった老廃物が血中に滞留し、皮膚沈着を起こして独特の土褐色を帯びます。慢性的な倦怠感やむくみを伴う場合は注意を要します。
さらに、肌だけでなく白目の部分まで黄色味を帯びてくる顔色が黄色い原因としては、ビリルビンという色素が血液中に過剰に増える「黄疸(おうだん)」が挙げられます。急性肝炎や胆石症、胆のう炎などの肝胆道系疾患が背景に潜んでいるケースがあるため、自己判断で放置するのは禁物です。なお、柑橘類や緑黄色野菜の過剰摂取によって皮膚のみが黄色くなる「柑皮症(かんぴしょう)」との鑑別もポイントになります。