この怪談カルチャーを決定づけたのが、1990年代に東宝株式会社が製作して大ヒットを記録した映画『学校の怪談』シリーズだ。作中では、夜の校舎で動き出す二宮像が不気味かつどこか愛嬌のあるキャラクターとして描写され、全国の小学生に強烈なインパクトを与えた。
一方で、実在の偉人としての功績を真っ向から描いた作品も存在する。合田雅吏主演の映画『二宮金次郎』では、単なる勤勉のアイコンにとどまらない、荒廃した農村を独自の経済理論と徳行で復興させた革新的な起業家・農政家としての姿が描かれ、大きな感動を呼んだ。
現在、これらの映像作品はNetflixやAmazon Prime Videoなどの大手動画配信プラットフォームでもデジタル配信されており、かつての怪談ブームを知る世代から現代の中高生まで、幅広い層に再視聴されている。メディアを通じて「動く怪異」と「偉大な農政家」という二つの顔が、今なお人々の記憶をアップデートし続けている。