雷電爲右衛門の凄まじさは、数字を見れば一目瞭然だ。現役生活21年、254勝10敗。勝率9割6分という記録は、近代大相撲の歴史においても前人未到であり、今後も破られることはないと囁かれている。
江戸時代後期、信州(現在の長野県)に生まれた彼は、幼少期から並外れた筋力を誇っていた。当時の平均身長が160センチ程度だった時代に、2メートル近い巨躯を誇った雷電が土俵に上がるだけで、対戦相手は畏怖したという。場所によっては連勝街道を突き進み、相手をことごとく土俵の外へと弾き飛ばした。
単に体が大きかっただけではない。技のキレと足腰の粘り強さも超一流だった。しかし、彼の強さは時に「あまりにも危険すぎる」として問題視されることになる。