禅寺の浴室を訪れる前に、心得ておきたい基本的な入浴作法が存在します。難しい儀礼を覚える必要はありませんが、空間の趣旨を理解して振る舞うことが大切です。
第一に、「沈黙と静寂を守る」こと。浴室は心を整える道場であるため、連れ立っての私語は慎み、湯の注ぐ音や風の音に耳を澄ませます。
第二に、「一滴の水を大切に扱う」という所作です。かけ湯や身体を洗う際も、湯水を無駄に散らさず、周囲や使った桶、腰掛けを美しく清めてから湯船へと進みます。
湯船に身体を沈めたら、目を軽く閉じ、呼吸を整えて湯の温もりを全身で感じてみてください。日常の思考の雑音がすっと消えていく感覚が得られます。