異物混入の脅威に晒されているのは食品だけではない。高度な衛生管理が求められる医薬品産業においても、錠剤への異物付着や微粒子混入による製品回収が相次ぎ、医療関係者に大きな衝撃を与えた。人の命に直結する分野だけに、一歩間違えれば致命的な事故につながりかねない。
一方で、食品製造業の現場でも生産ラインの高速化や省人化が裏目に出るケースが指摘されている。AI監視カメラやX線異物検出器といった最新機器の導入が進む一方で、それらを運用・点検する人間の熟練度不足が盲点となっているのだ。食品安全の第一人者である山本茂貴教授も「ハード面の進化だけに頼る運用は事故の温床になり得る」と警鐘を鳴らす。