戦術面における最大のトレンドは、固定化されたポジションの撤廃だ。従来の「ピヴォ(最前線)」を置く3-1システムだけでなく、全員が流動的に動き回る「クアトロ(4-0)」を自在に使い分けるチームが目立った。
相手がマンツーマンで激しくプレスをかけてくれば、偽のピヴォ(ファルソ・ピヴォ)が中盤へ落ちてスペースを創出。そこへ後方からタイミングよく3人目の選手が飛び出す「パラレラ」や「ディアゴナル」の動きが見事に連動する。12歳のアスリートたちが、相手の守備ブロックの噛み合わせをリアルタイムで観察し、ピッチ上で自発的に戦術を修正しているのだ。
かつて見られた「身体能力の高い一人のエースが強引に打開する」スタイルは完全に影を潜めた。緻密に計算されたポジショニングとパスワークによって組織を打ち破る姿は、日本サッカーの草の根における指導レベルが世界水準に達していることを力強く裏付けている。