2011年6月末、日本テレビの看板アナウンサーとして絶大な人気を誇っていた西尾由佳理アナが同年8月末をもって退社することが公表され、放送業界に大きな衝撃が走りました。なぜ彼女は、局のトップに君臨しながら退社という決断を下したのでしょうか。
表向きには「一区切りがついたため」「新たなステップへ進むため」とアナウンスされましたが、報道関係者の取材資料や本人が後に明かした手記・インタビューを総合すると、決定打となったのは極限状態の過密スケジュールと生活リズムの是正でした。
『ズームイン!!SUPER』を担当していた約6年間、彼女は毎朝午前2時〜3時に出社し、早朝5時半からの生放送に備える生活を続けていました。番組終了後も他番組の収録やロケ、特番の打ち合わせが深夜まで続く日常であり、慢性的な睡眠不足と重圧に晒されていました。2010年秋に結婚したことで、今後の家庭形成やワークライフバランスを再考した際、局員としての拘束力の中で体を酷使し続けることに限界を感じたのは自然な流れと言えます。
また、日本テレビ局内での世代交代の波や、管理職へのキャリアシフトを求められる局アナの宿命から離れ、純粋に「伝えるプロフェッショナル」として自身の裁量で仕事を選びたいというプロフェッショナリズムの追求も、退社を後押しした決定的な要因でした。