日本国内における無人島の売買は、決して都市伝説ではありません。実際に不動産市場には常時複数の物件が流通しており、専門の仲介業者を介して合法的に所有権を取得できます。現在、市場を牽引しているのは無人島マーケットのような無人島売買専門プラットフォームや、国内不動産免許(埼玉県知事 第25844号)および豪州ライセンスを保持し雑誌『GOETHE』等でも注目を集めたアクアスタイルズといったパイオニア的存在です。
気になる日本国内の取引相場ですが、瀬戸内海や長崎県の五島列島周辺、和歌山県、三重県、沖縄周辺などのエリアを中心に、最低価格帯はおよそ500万〜2,000万円程度から存在します。書籍『無人島売ります』(主婦の友社)などでも紹介されたように、過去には淡路島に隣接する成ヶ島の一部区画など、ユニークな立地の土地物件が市場に出て話題を呼びました。一方で、平坦な土地が多く船着き場を確保しやすい島や、東京・大阪などの大都市圏からアクセスしやすい優良物件になると、1億円から5億円超の値がつくことも珍しくありません。
「数百万円で島主になれる」という宣伝文句は嘘ではありませんが、格安物件には明確な理由が存在します。傾斜が急すぎて平地がほぼ存在しない、船を接岸できる砂浜や船着き場がない、満潮時に大部分が水没するリスクがあるなど、利用価値が著しく制限されているケースが大半です。販売価格の安さだけで飛びつくと、上陸すら困難な「名ばかりの島」を抱え込むリスクがある点は見逃せません。