第一肋骨の圧迫症状を精査する上で、専門医が必ず確認するのが「頸肋(けいろく)」の存在です。本来であれば肋骨は胸椎(背中の骨)からしか生えませんが、先天的な骨の破格として、第7頸椎(首の骨)から余分な肋骨が形成されている人が一定数存在します。
頸肋が存在する場合、その骨や骨から伸びる線維性のバンドが、すぐ下を通る第一肋骨との間で腕神経叢や鎖骨下動脈をより狭い空間に挟み込んでしまいます。これが「頸肋症候群」と呼ばれる病態です。
通常の第一肋骨の形態異常なのか、それとも先天的な頸肋が存在しているのかは、単純X線(レントゲン)や3D-CT撮影を行えば一目瞭然です。骨格レベルでの原因特定が、その後の治療選択を大きく左右します。