SNSやネット掲示板で定期的に議論を巻き起こすのが、「新幹線車内へのたこ焼き持ち込みはスメルハラスメント(匂いによる不快感)に当たるのではないか」というマナー問題です。JR東海道・山陽新幹線の旅客営業規則上、たこ焼きの車内持ち込みおよび飲食自体は禁止されていません。しかし、密閉された車内空間において、濃厚な甘辛ソースや青のり、マヨネーズの芳香は数列離れた席まで一気に拡散します。
周囲への配慮を怠らず、かつ本場の味を車内でスマートに楽しむためには、味付けの選択と食べるタイミングにプロの工夫を取り入れるべきです。
第一の対策は、味付けに「釜炊き塩」または「出汁醤油」を選択することです。ソースとマヨネーズの揮発性エステル臭こそが匂い拡散の主原因であり、塩であれば周囲へ広がる匂いを約7割抑えられます。わなかの生地はキメ細やかな小麦粉に出汁がしっかりと溶け込んでいるため、ソースをかけずとも塩だけで極上の旨味が引き立ちます。
第二の対策は、購入時の包装をビニール袋ごと固く結び、乗車直前の待合ベンチで完食してしまうか、乗車後すぐに食べ終えることです。冷めかけた状態で途中で蓋を開けると、凝縮された蒸気臭が一気に漏れ出します。乗車前の10分を使ってホーム階下の待合スペースで平らげることこそ、最もストレスフリーな選択肢と言えます。