「丸顔の男性が抱える最大の悩みは、顔の横幅と縦幅の比率がほぼ等しいことに起因します」と、メンズコスメ大手の株式会社マンダムで製品開発とトレンド分析に携わるリサーチャーは指摘する。同社の意識調査でも、丸顔タイプの男性の約7割が「シャープさに欠ける」「頼りなく見られる」といった印象のギャップに頭を悩ませていることが分かっている。
視覚心理学の観点から見ると、人間の目は輪郭の角(エッジ)がない形状に対して「柔らかさ」や「幼少性」を直感的に知覚する。つまり、顎先やエラに明確な角がない丸顔は、親しみやすさを生む一方で、意志の強さや精悍さを演出しにくい。この課題をクリアするために理美容業界が導き出した答えが、ヘアスタイルによって人工的な「ひし形シルエット」を創出するアプローチだ。